【ゆる理財】優良ファンドほど信託報酬が低い

2023年1月15日

 金融商品以外だと「報酬ないし手数料が高いほどサービスも良い気がする…!」という感性が通用する場合も多いです。

 しかし哀しいことに金融商品はそうなりません。

 優良なファンドほどコストが低くできるし、コストが低いからこそ、その分を投資家に還元することでより多くのお金を集めるのです。

ここで言う「コスト」とは

 コストとは手数料・信託報酬その他も含めた投資家の利益を減らすモノ一般です。

 税金は仕方ない。

 かといって、税金が低い国に「脱走」するのは誉められたものではありません。

優良ファンドほどコストが少なくなる理由

 アクティブファンドだと少し話が分かりにくいのでインデックスファンドを例にしましょう。

投資家心理として「とにかく無駄なコストを減らしたい」

 ファンドといえど需要と供給の原則から外れないわけでして、まずは需要側の話から。

 インデックスファンドだと、各々の商品の目指す数値は大体同じなので、後は指標との乖離率や、何銘柄に投資するかによるリスク・リターンの微妙な差等があります。

 ただし、これらの微妙な数値は結果論でしか語れない部分も多いです。

 しかし一つだけ、投資をする前に確実に確認できる「マイナス要素」があります。

 それが「信託報酬」です。

 ※賢明な皆さんはまともなネット証券をご利用中と考えて、販売手数料には触れません。

 始めから分かっている「マイナス要素」の信託報酬、これは低ければ低いほど良い。

 例え0.1%の差でも、1000万以上の単位で運用をしていくなら毎年1万円の差は出ますからね。

 なので、運用成績が同じなら信託報酬が低い投資信託程ほど資金が集まり易いです。

資金力ある者ほどコストを抑えて運用できる

 投資の世界は、投資をするための作業自体は同じなので、元手が大きければ大きいほど相対的にコストが少なくなります。

 例えば個人であっても、新たにAという株に100万円を投資するのと、同じ株に1億円を投資するのとでは、作業としても手間としても手数料としてもそこまで変わりませんが、リターンは100倍の差が出ます。

 ファンドにしても同じ理屈で、お金を集められる優良ファンドほど投資コストが安くできるのです。

 スケールメリットと言いますか。

お金が集まるほど信託報酬報酬も安くできる。

 ということで、10兆円集められるファンドは、100億円しか集められないファンドと全く同じ動きをしても、上げられる利益は約100倍違います。

 信託報酬0.08%だろうが10兆円集められるファンドなら、信託報酬3%で100億円しか集められないファンドよりも遥かに稼げるわけです。

 お金が集められないゴミファンドほど信託報酬を吊り上げて稼がないといけないのです。

 以上、優良ファンドほど信託報酬が低くなる理由でした。

以上